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私道に接する宅地の私道と宅地の評価について

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私道に接する宅地の私道と宅地の評価について

私道に接する宅地の私道と宅地の評価について

2023/12/14

   被相続人の財産評価でしばしば問題となるのが、評価の対象となる宅地が私道に接している場合に私道を含めて宅地をどのように評価するかです。その評価の対象となる宅地が接道義務を満たしていないのであれば、私道も含め全体を一画地として、無道路地に準じた評価を行います。接道義務を満たしているのであれば、その私道が特定の者の通行の用に供されている私道であるのか、不特定多数の者の通行の用に供される私道であるのか、その私道の利用状況によって評価方法が変わります。すなわち、不特定多数の者の通行の用に供される私道であれば、私道については評価は行われません。この場合には宅地のみの評価となります。


 一方、その私道がいわゆる袋小路のような特定の者の通行の用に供されている私道の場合には、その私道を一画地として評価した価額の30%の評価となります。したがって私道に接する道路を正面路線価として評価することとなります。私道に接する宅地も評価しなければなりませんので、この場合には、私道と宅地の全域を一画地とみなして不整形補正を行って評価することになるでしょう。
 私道に対して特定路線価が設定されいるのであれば、その特定路線価の30%の価額で評価しても構いません。この場合、私道に接する宅地については、その私道の特定路線価を正面路線価として評価しなければなりません。特定路線価については、税務署にその設定を申し出ることによって設定してもらえます。ただし、一度設定してもらった場合には、その特定路線価をもとに宅地の評価を行わなければなりません。


 このように宅地が私道に接している場合には、私道の利用状況により、私道の評価方法が変わるだけでなく、宅地の評価方法にも影響を及ぼすこととなりますので注意が必要です。

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