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【インボイス制度】見落とし注意!!棚卸資産に係る消費税額の調整

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【インボイス制度】見落とし注意!!棚卸資産に係る消費税額の調整

【インボイス制度】見落とし注意!!棚卸資産に係る消費税額の調整

2024/04/29

 法人の中にはインボイス制度がスタートしてから初の決算を迎えるところが出てくるかと思います。棚卸資産を計上している法人に注目してみますと、国税庁は、棚卸資産の消費税について次のように取り扱っております。

 「免税事業者が新たに課税事業者となる日の前日において所有する棚卸資産のうち、納税義務が免除されていた期間中の課税仕入れ等に係るものがある場合、その棚卸資産についての課税仕入れ等の税額は、課税事業者となった課税期間の課税仕入れ等に係る消費税額とみなして仕入控除税額の計算の対象となります。」

・国税庁HP(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6491.htm)

 これは、免税事業者から課税事業者に切り替わった法人が消費税の納税額を計算する際に、期首時点において有している棚卸資産のうち免税事業者である期間中に保有することとなったものについて、消費税の税額控除を認めるというものです。

 さて、インボイス制度が施行され、これまで消費税の納税義務が免除されていた事業者が、インボイスの登録事業者となることによって課税事業者となるケースは増えるかと思いますが、卸業、物販業、製造業など、棚卸資産を有する業者について消費税はどのような取扱いになるのでしょうか。

 この点について、上記の棚卸資産に係る消費税額の調整規定の見直しが図られ、「免税事業者である期間において行った課税仕入れについて、適格請求書発行事業者から行ったものであるか否かにかかわらず、免税事業者が課税事業者となった初日の前日において有する棚卸資産に係る消費税額の全額について、仕入税額控除の適用を受けることができる」こととされました。要は、事業年度の途中であってもインボイスの登録事業者となったことにより消費税の課税事業者となった場合には、その課税事業者となった日の前日において有する棚卸資産についての消費税について税額控除ができるということです。

 インボイス制度が施行される前までは、創業間もない法人が第3期目の事業年度から消費税の課税事業者となることも多くあり、その場合、棚卸資産についての消費税の取扱いについて注意が必要でした。今回の取扱いは、インボイスの登録事業者となることで課税事業者となる法人にとっては、多少なり消費税の負担が減ることとなるため、見落としがないよう注意したいところです。

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